へべれけ

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2018年初っ端からやべーやつ「カンフーヨガ」

中国4000年の歴史とインドの神秘にひたすら脳を殴られているような映画だった。
kungfuyoga.jp
面白かったことには変わりはないけど、「俺は一体何を見ていたんだ」とある種の虚無感にも襲われている。
なんかもう説明するのが馬鹿馬鹿しくなるほどカオスである。

まず開始数秒でいきなり始まるインド無双。
インド神代の時代に、ジャッキー扮する中国の武将とインドの武将が悪いアルジュナの軍団相手に大暴れといった具合だ。チャイナマネーでコーエーの頬をぶん殴ったらこんな感じなんだろうか。本家無双以上にハチャメチャなアクションで掴みはOK。

そんなプロローグを経て、現代中国へ。
今回のジャッキーは高名な考古学者といったところ。毎度の如く、何故かカンフーの達人でもある。
インドの美人考古学者の依頼でジャッキーはインドと中国との国境線にある崑崙山へ、秘宝の発掘へ向かう。
余談だけど、ジャッキーの助手といい甥といい、悪役のアルジュナの子孫を自称するインド人といい、基本的にいい男しか揃えていない。特に悪いインド人はむわってするようなエロスを常時開放してるもんだからたまったもんじゃない。無論、女優も美人ぞろいだった。
そうして、発掘を進めるジャッキーたちを秘宝目当てに襲いかかる悪いインド人。そんなこんなでジャッキーたちの中国とインドを股にかけた大冒険の始まり始まり。
ところで、なんでジャッキーとジョーンズは狼相手にカンフーの演武を見せたのか全くわからない。

映画の国インドも制作に協力してるだけあって、とにかくロケ、特にドバイでのカーチェイスは金をかけた凄みがある。走る車全部が高級車。そんな高級車を片っ端から壊しまくるカーチェイスからの、悪いインド人が横転しながらかっ飛んでいく車のドアが下になったところでドアを開けて降りてくるスタイリッシュ降車のシーンで、「もう馬鹿じゃねーの」という褒め言葉しか出なかった。

とにかく脚本はガバガバだ。というかまずタイトルからしてツッコミ待ちだ。「カンフーヨガ」って。
決してセンスの悪い邦題なんかではなく、原題からして「カンフーヨガ」なのである。
助手のイケメン設定どこいった? あのライオンは結局なんだったんだよ。なんで狼の前のカンフーやってるの? というか秘宝である大事な木簡で殴るなよ。あとあのおっさんいきなり出てきたけど誰だよ!?
もう辺り構わずボケ散らかしていく。
でも面白いから仕方ないんだよ。映像的におもしろけりゃいいんだよ!という暴力が数分に一度襲い掛かってくる。

トドメはインド映画といったらダンスだろと、ラストでぶち込まれるダンスだ。
問題解決したから、とりあえず踊っとけ!といった具合に突然に踊りだす。脈絡も敵も味方も関係ない。
もう、お口半開き。でもジャッキーが満面の笑みでニコニコしながらダンスしてたからこれで良いんだと思う。

だが、カンフーヨガはまだ終わっていない。極めつけは、エンドロールだ。
尺が余ったのか、あるいは尺にぴったりの曲が見つからなかったのか、エンドロールの後半2分くらいはいきなりの無音だった。音も無く流れるエンドロール。堪えきれずに吹き出す観客。初めての映画体験だ。新しすぎる。
そう、カンフーヨガはエンドロールでも脳を殴りにくるのだ。

ちなみにこの後、ガルパン3回目をキメたのだけど、全く集中できなかった。
戦車の中にライオンがいたらどうしようとヒヤヒヤしたし、なんだったらラスト5分で大洗女子がインドダンスするかもしれなかとも思った。

最後に。
ジャッキーは作中でこう言っていた。
全ては空(くう)である。あらゆるもは実体がなく空である。
つまりはそういうことなんだろう。